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11月23日、前日の中学校に引き続き、高校の部を聞いて来ました。高校生の直向きな演奏、日々の努力、その魂は音楽の領域を超えた「THE吹奏楽」を感じました。
結果に関して提言、吹奏楽コンクールと言う『団体競技』の審査基準をどのように設定しているのだろうか? けして審査員が悪い、評価が間違っているとか言っているのではありません。音楽家の先生方に審査(評価)してもらうのはありがたいことです。但し、その評価(点数)から賞の配分は吹奏楽連盟がはっきりと「基準」を定めるべきです。午前中に金賞3、銅賞7、午後は金賞6、銅賞4って、誰が考えてもおかしい。午前中は審査員の先生方も慎重、特に朝の3団体あたりまでは全体のレベルを探りながらの点数になると思います。一方、午後も終わりあたりになると、全体のレベルも解ってくるし、1日中音楽を聞いているとテンションとしては、もうすぐ終わりだ、と、、、若干点数が甘くなるのが人の情けです。中学の部でも書きましたが、すべての演奏(午前も午後も)終わった後に、審査員で話し合い(もしくは投票して)金賞(もしくは1〜3位)を発表するだけで十分です。吹奏楽コンクールに銅賞など要らない。
まさに死に物狂いで練習を積んできた生徒さんに賞状を渡す時「銅賞、おめでとう!」と語りかける吹連の方の言葉、私には辛くて見ていられない。
以下のコメントは、私の個人的な感想ですのでご了承下さい。
ご意見等がありましたら、このブログにコメントするか、私に直接メールを下さい。 1.福岡工業大学附属城東高等学校 課1 バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲より 夜明け、全員の踊り(M.ラヴェル/佐藤正人)朝一から素晴らしファンファーレ&サウンド、完璧なる音程、まだ暖まっていない普門館に一気に華が咲きました。自由曲も多少ソロに傷もありましたが、高度なテクニックを披露、オーソドックスで素直な音楽表現に、強い城東高校の復活を見た思いでした。
2.埼玉栄高等学校 課3 歌劇「トゥーランドット」より(G.プッチーニ/宍倉晃)課題曲は丁寧な演奏、少し一本調子な感じも受けましたが、サウンドは一流です。自由曲も朝早い影響か? ちょいとミスもあったようですね。歌の効果は中途半端な印象もありましたが、指揮者と奏者の魂は感じる演奏でした。
3.愛媛県立北条高等学校 課2 シンフォニエッタ第2番「祈りの鐘」(福島弘和)青ブレの印象と同じく課題曲は丁寧で爽やかな感じを受けました。自由曲、金管(Tp等)が少し弱いかな? チャイムを叩いたユーホの生徒さん、上手ですね、練習のたまものか? 経験者なのか? ブラボーでした。
4.岡山学芸館高等学校 課4 華麗なる舞曲(C.T.スミス)課題曲は重厚な感じでファンファーレが始まり、クラリネットの旋律のサウンドが際立っていたように思います。SDの音は最近は低いピッチが主流なのか? あまりに低いような? 自由曲はいきなりのハイスピードにはビックリしましたが、それに付いていく奏者のテクニックは相当なものですね。バストロは”どうよ!”って感じで吹いてます。P.Tpも驚きのハイトーン、これも”どうよ!”って感じで音楽を主張しています。我々聞いてる方は”やるじゃん!”って感じで楽しくなります。いいですね〜 これぞ「THE吹奏楽」この方向性で良いと思います。どんだけ練習したんだろう〜。\(^o^)/
5.埼玉県立伊奈学園総合高等学校 課4 交響詩「英雄の生涯」より(R.シュトラウス/森田一浩)課題曲のファンファーレは丁寧に吹こうとした団体は厳しい結果が出ているように思います。この団体も丁寧で抑え気味に始まりましたが、音が飛んでこない印象です。テンポも抑え気味で、この線の細いマーチにおいてはマイナスではないだろうか? 自由曲もふくよかなサウンドで金管後列のTuttiのサウンドは最高にブレンドしてます。指揮者のニコニコした表情と生徒さんとの信頼関係が高校吹奏楽の原点を見る思いでした。蛇足ながら、勝手な感想として、これだけの実力ある奏者、あまり考えすぎないで、スパッと素直に演奏して欲しい。
6.山口県立防府西高等学校 課4 バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲より夜明け、全員の踊り(M.ラヴェル/平井哲夫)課題曲は、ここも爽やかに演奏してましたが、これでは弱弱しく感じます。弦バスが良い音出していたのが印象的でした。自由曲も練習の成果が発揮されて、良く吹きこなしています。タンバリン奏者は気持ちの入った良い音出していました。(^^)v
7.石川県立小松明峰高等学校 課4 交響詩「ローマの祭り」より チルチェンセス、主顕祭(O.レスピーギ/森田一浩)課題曲は無難なファンファーレに続き、クラの音色が良いですね。テンポが中間部は落ちてましたが、意図的とは思いますが、少し違和感あり。自由曲は高度なテクニックで素晴らしい。圧巻はティンパに奏者のアクロバティックな奏法、どうなってるんだ? 驚愕なるテクニック。銅鑼の音は少しやり過ぎだよ。^_^;
8.常総学院高等学校 5 バレエ音楽「中国の不思議な役人」より(B.バルトーク/佐藤正人) 課題曲は個人技術の高さに加えて、テンポ設定が良く、ゆるぎない演奏でした。自由曲も申し分ない演奏、個々の技術と破綻しないコントロールされた音楽は横綱演奏にも思われます。ただ、、、私がこの曲を普門館で初めて聞いたのが1981年、30年前の磐城高校、度肝を抜かされたあの戦慄で毒々しいイメージが今でも忘れられません。勝手ながら私の頭にはあのイメージがインプットされ、きれいな役人より、鬼気迫る演奏を期待するのですが、只の我儘です。
9.玉名女子高等学校 課4 ラッキードラゴン〜第五福竜丸の記憶〜(福島弘和)課題曲は、力無いTpとTbの綺麗系のサウンドで始まりました。テンポも音程も良いが、音が飛んでこない。自由曲も思い入れの感じる演奏で、九州大会よりも格段に進歩していると思いました。破綻しない演奏は安全運転にも感じましたが、、、試行錯誤を重ねて、自分のスタイルが出来るのかな? これも勝手な思いですが、私はこの学校には昨年のローマの祭りのようにガンガンに攻めた演奏を期待しています。
10.大阪桐蔭高等学校 課2 楽劇「ワルキューレ」より 第1・2・3幕 (R.ワーグナー/梅本幸司)課題曲は個人技術の高さで圧倒していました。自由曲は技術の高さと豊富な楽器群が、聴衆を釘付けに、バストランペットですよね? あとベルの大きなビューグル? ティンパもリンガーを使っているんだ。最近増えたな。。。どんだけ財力があるんだろう? この演奏は吹奏楽を超えてワーグナーの世界を表現するという試みだと思いますが、私は、、、ゴメンナサイ、成功しているとは思えません。と、言っても、凄い演奏を見せて頂きました。これまたブラボー。 \(^o^)/
11.北海道札幌白石高等学校 課3 交響詩「モンタニャールの詩」(J.ヴァン・デル・ロースト) この高校の赤いブレザーを見て心躍る方は吹奏楽マニアですね。それは置いといて。^_^;
課題曲は少し流れが滞る感じです。淡々と演奏してもダメ、溜め過ぎてもダメ、難しい曲です。自由曲はスケールの大きな演奏でした。ティンパの生徒さんニコニコ顔が素晴らしい。ウインドマシンをまわした生徒さん、気合を感じましたよ。(^^)v
12.東京都立片倉高等学校 課5 交響曲より(矢代秋雄/甘粕宏和)課題曲は洗練された音で、ビート感もひときわ冴えて、好演でした。しかし、これも余談になりますが、(毎回思うが)この棒でこの曲を吹けるのはさすがに訓練ですね。自由曲においても、益々先生も生徒も動き過ぎて聞く方も集中できない程です。これもある意味、THE吹奏楽だと、納得。バスフルート良かったですね。
13.福島県立磐城高等学校 課4 トッカータとフーガ ニ短調(J.S.バッハ/根本直人)課題曲は部分的に二つ振りをしてましたが、その分音符が短く感じるなど、ファンファーレからちぐはぐな感じを受けました。強引にエンディングまで持って行った印象が残ります。自由曲はこれぞまさしく「THE吹奏楽」、この演奏を聞けただけでも時間とお金を使って普門館まで来たかいがあったと言える演奏でした。この演奏、ライブ(生)で、何の先入観も無しに聞かなくてはダメです。想像を絶する打楽器の活躍、金管の大活躍、ハープ、チェレスタ、ピアノ、もう何でもありの編曲ですが、とにかく指揮者と奏者の熱い思いが詰まってました。私にとっては30年前の磐城高校の中国の役人以来のインパクトのある演奏になりました。余談ですが、かの出雲第一が1967年トッカータとフーガを演奏した時、バッハが草葉の陰で笑ってる、、、との、記事を読んだ記憶がありますが、今回の演奏を聞いたら、もっとビックリしたことでしょう。コンクールの評価なんて、どうでも良い、そんな歴史的な名演だったと思います。\(^o^)/
14.三重県立白子高等学校 課4 歌劇「蝶々夫人」より (G.プッチーニ/後藤洋) 課題曲はテンポ感が良く、クラリネットも好演です。自由曲は弱奏部にこの団体の強さを感じました。技術的に高水準のバンドですね。
15.福島県立湯本高等学校 課5 ピアノ三重奏曲イ短調より パントゥム、フィナーレ (M.ラヴェル/高木登古)
課題曲は緊張感を持った良い演奏、スネアが好演です。自由曲、うん? こんなバージョンもあるんだ? と新しい世界を見たような感じです。でも、未熟な私には響くものは来なかった。音楽って難しいですね。
■午後の部
1.埼玉県立大宮高等学校 課5 幻想交響曲より V. 魔女の夜宴の夢(H.ベルリオーズ/齋藤淳)課題曲は手堅い演奏に思いました。自由曲も響きのよい、丁寧な演奏、打楽器もバランスに優れた好演です。でも、、、魔女の夜の宴、多少音が合わなくても、エネルギッシュに弾けて良かったのでは?
2.聖ウルスラ学院英智高等学校 課2 バレエ音楽「中国の不思議な役人」より (B.バルトーク/森田一浩) 課題曲は少しもっちり感があり、バスタムも溜め過ぎ。個々人の技術は高いので、全体的な思いっきりが欲しかったように思います。自由曲も好演、ソロ陣も頑張っていますが、この団体にも、もう少し弾けて欲しい感じを受けました。
3.横浜創英中学高等学校 課1 交響曲第2番より 第3・4楽章(S.ラフマニノフ/瀬尾宗利)課題曲はテンポよく、軽快に進んでいます。指揮の先生は拍子をとらずに指示を出すだけですが、それに的確に応えているのが日頃の練習による信頼関係を感じます。自由曲は、難曲を吹きこなしていますが、楽曲の良さが伝わるまでには、今ひとつでしょうか? 難しい曲ですね。
4.富山県立富山商業高等学校 課5 トリトン・デュアリティ(長生淳)課題曲は冒頭の低音の響きは素晴らしかった。バスドラムの音は少し研究が必要です。自由曲はもっとメリハリよく思い切った表現が必要に思います。音は良く鳴っているのですが、終曲に向って音が飽和しているように思われました。
5.千葉県立幕張総合高等学校 課2 紺碧の波濤(長生淳)課題曲はオーボエが秀演、ファゴットが3本編成で存在感を表わしていました。自由曲もそのファゴットとハープ、マリンバ等が活躍、美しいハーモニーを奏でていました。高い技術力とその集中力は素晴らしいシンフォニックな団体でした。
6.精華女子高等学校 課4 宇宙の音楽(P.スパーク)他の学校には失礼ですが、今までの課題曲4は何だったの? というほどのインパクトのあるファンファーレで始まり、第1旋律までの数秒で度肝を抜かされた演奏でした。中間部から後半に至ってはオーバーボリュームを避けたような感じでしょうか? 余裕すら伺えます。自由曲もこの演奏に好き嫌いはあっても、明らかに他の団体とは別世界を演出している事には異論は無いと思います。奏者の笑顔も最高です。来年は何を聴かせて頂けるのか? 今から楽しみになります。
7.愛知工業大学名電高等学校 課2 シンフォニエッタ第2番「祈りの鐘」(福島弘和)課題曲は無難な感じですが、バスドラムの音が音量、音色ともに再考を要するかな? 楽器はレフィーマを使っているようでしたが、研究が必要です。自由曲は鐘(チャイム)が素晴らしい響きでした。この曲は演出にも工夫があり、聴衆を引きつける要素を持っています。その長点を存分に発揮していました。
8.東海大学付属高輪台高等学校 課5 イーストコーストの風景(N.ヘス)課題曲からスケールの大きな演奏です。この難解な課題曲を演奏するのが当たり前のような雰囲気、隙は無いのですが、緊張感を感じることも無かったです。自由曲も音の広がりが良く、音も技術も最高の奏者ですが、曲への思い入れまでを感じることは出来ませんでした。聴衆が期待するレベルが高すぎるのか、そのように聞こえてくるのかもしれません。こんな感想で、申し訳ないと思います。
9.愛媛県立伊予高等学校 課4 バッハの名による幻想曲とフーガ(F.リスト/田村文生)課題曲はテンポも良く、中間部も丁寧に雰囲気を大事に演奏してます。自由曲も音も合っているし、ハーモニーの響きも素晴らしい。でも、曲の魅力を存分に発揮できたかは疑問です。う〜ん、なんだか聞き手を選ぶ演奏にも聞こえました。これも申し訳ない。
10.北海道旭川商業高等学校 課4 バレエ音楽「青銅の騎士」より(R.グリエール/林紀人・石津谷治法)課題曲は丁寧なファンファーレ、一糸乱れぬクラリネット、少し遅めのテンポ設定です。これが適正なのかもしれませんが、コンクールを1日中聞いていると、このオーソドックスな感じで聴衆をひきつけるは難しいと感じてしまいます。自由曲も丁寧で爽やかなハーモニーと弦バス3本バスクラ3本と充実の低音、終曲部のロングトーンの響きは鳥肌の立つほどの盛り上がりでした。この吹奏力で、結果はどうしてなのよ?
11.光ヶ丘女子高等学校 課3 おお、神秘なる力よ!(A.スクリャービン/田村文生)課題曲は導入部から気持ちの入った慎重な演奏、スネアが上手い。自由曲では煌びやかな音色で、ステージ上の女子高生の姿と出ている音が視覚的に違和感があるほどの素晴らしい演奏です。凄い実力をもった奏者達だと感じます。しかし私には音楽が難しかったような? 勝手な感想で申し訳ない。
12.大阪府立淀川工科高等学校 課4 大阪俗謡による幻想曲(大栗裕)課題曲は実力の演奏、ファンファーレは無難な感じで、その後の旋律も間違いない演奏、特筆すべきは打楽器ですね。この団体は毎年のことシンバルの音が最高です。期待して聞き、それに十分応える、大変な努力なのでしょう。自由曲は”お祭り”、毎度おなじみですが、奏者は毎回変わっているとは思えない熟練の演奏です。やはり凄いですよ。これを生で聞けるのですからコンクールの入場料なんて安いもんです。(*^_^*)
13.出雲北陵高等学校 課5 交響詩「ローマの松」より(O.レスピーギ/鈴木英史)課題曲はスケール感の大きな音に驚きました。チューバの奏者はベルが客席に向って吹いていましたが、指揮は見えるのだろうか? と、余計な心配ですね、しかしその音は入魂の怖いほどの気合が伝わりました。自由曲も昔の吹奏楽ファンには嬉しい曲、オーボエ&イングリッシュホルンが大活躍、最高です。バンダはTp4とTb2、少し音がストレートに会場に響き過ぎの感じもありましたが、いやいや良いじゃないですか、コンクールを忘れるほどの盛り上がり、奏者と聴衆が一体化するような感じを受けました。吹奏楽って最高ですね。\(^o^)/
14.明浄学院高等学校 課4 科戸の鵲巣−吹奏楽のための祝典序曲(中橋愛生)課題曲はファンファーレも無難な感じで、丁寧な演奏です。もう少しテンポが前に進んで欲しい感じもありますが、聞いている方がおかしくなっているのかもしれません。スネアが木製のスタンドでしたが、音には効果があるのでしょう。でも、それ高さが低いやろ、と思ったのは私だけでは無いと思いますが。自由曲も丁寧で、この曲にして打楽器の冒頭は今まで聞いた中で一番抑え気味の音量でした。隙の無い演奏ながら、スケールの大きな響きで聴衆を魅了しました。
高校の部を1日聞くと、それ相当に疲れます。素晴らしい演奏の連続で、寝る間もありません。^_^;
本日参加された団体の皆様、関係者の皆様、ご苦労様でした。素晴らしい演奏をありがとうございました。